2016年03月24日

多品種組込みソフトウェア開発のアンチパターン「エキスパートが足りない」

現象

多かれ少なかれソフトウェア部位のエキスパートがいるものです。その部位のことなら、その人に聞け、という人です。

組込み装置の開発の黎明期はA機種、B機種という風に順に開発していきます。そのなかで、エキスパートが生まれる。エキスパートは順に機種を渡り歩いて、開発していきます。この頃は、新製品を出せば儲かる(売上、利益が増える)、ということから、意気揚々です。

問題は、複数機種を並行で開発するときです。あまり大きくない会社なら、エキスパートは各部位にそれぞれ1人しかいないでしょう。だから、複数機種並行で開発すると、エキスパート不在の機種、部位が発生します。

ノウハウがエキスパートに閉じていて、他の誰も知らないと、エキスパート不在の機種、部位は、開発が進みません。お金がたくさんあっても、仕様策定や設計ができなければ、ソフト外注を使うことができません。仮に旧機種の設計書と、開発機種の仕様書でソフト外注できたとしても、ソフトをレビュー、チェックできるエキスパートが不在なら、出来上がるソフトウェアの品質は低いでしょう。

対策

おそらく、人材配置、人材育成。
あるいは、複数製品の計画あたりが課題になるでしょう。
どれも長期的な対策です。

長期的な展望が持てないのは、人事異動のサイクルが速いことも一因と思われます。職能ではなく、ジェネラリストを重視するため、多くの職場を経験させようとする人事異動でしょうか。
さらに、ソフトウェア部品は、誰でも理解できるべきであり、引き継ぎができるべきである、という非属人性神話があることが一因かもしれません。

あるいは、人間の欲か。なぜ無理な開発を進めてしまうのか。あるいは、なぜ無理だとわからないのか。

posted by ソフトウェア工学なんて忘れて at 03:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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